葬儀のかたちは、時代の流れに合わせて多様化してきています。最近では、お通夜をおこなわない1日葬なども増えていますが、故人と過ごす最後の夜でもあるお通夜とは、本来どのような流れでおこなわれるものなのでしょうか。
今回は、お通夜の受付や式中の流れについて解説していきますので、現在終活中の方はもちろん、これからお葬式に参列する方や遺族側の立場の方も、ぜひ参考にしてみてください。
斎場に到着したらまず何をする?お通夜での受付の流れ
そもそもお通夜とは本来、故人の親族や親しい友人などで夜を徹し、線香の火を絶やさないようにしながら故人を偲ぶ儀式でした。知人や一般会葬者は葬儀・告別式に参列することが一般的だったのです。
近年では、仕事の都合などで葬儀・告別式への参列が難しい人が増え、一般会葬者はお通夜へ参列することが慣例化してきました。
一般的なお通夜では、開式の1時間ほど前より受付が始まります。参列者は開式の30分前を目安に式場に行くのがよいでしょう。斎場に到着したらまず、芳名帳や記帳カードへの記帳をおこないます。記帳が済んだら、受付で香典を渡しましょう。供花や供物の支払いがある場合はこのときにあわせて清算します。
受付が済んだら遺族へ挨拶をし、故人にお線香をあげましょう。開式までは、控え室で待ちます。
式中の流れや作法、押さえておきたいマナーとは?
開式の10分ほど前に入場案内のアナウンスが流れたら、式場へ入って着席しましょう。近親者と一般弔問客では席が異なるため、係員の案内に従ってください。
お通夜は導師の入場から始まり、およそ1時間で閉式となります。式中は係員から合掌や焼香の指示がありますので、司会者のアナウンスを聞き漏らさないよう、注意が必要です。
焼香は係員の案内のもと、遺族から順番におこないます。故人の宗派によって焼香の作法が変わりますので、事前に確認しておくとよいでしょう。また、自身で信仰している宗派がある場合は、自身の宗派の作法でも問題ありません。
そして仏教の場合は、最後に導師の法話があり、導師退場、遺族代表挨拶、閉式といった流れが一般的です。
通夜振る舞いがある場合は、少しの時間でもよいので立ち寄りましょう。断るのはマナーに反するため、注意してください。ただし、あまり長居はしないように、30分〜1時間ほどで帰るのがよいでしょう。
まとめ
誰もが必ずかかわることのあるお通夜ですが、意外と流れや作法がわからないという方も多く、マナーを知らないと恥ずかしい思いをしてしまうこともあります。
遺族も弔問客も気持ちよく故人を見送れるように、しっかりと準備しておくことが大切です。